2/3

Theme is Nothing, That's show.

ユリイカ 2019 11月号を読んで

ちょうど私は感情や考えを詩に落とし込んで消化しようと思ってた矢先、ユリイカという雑誌を知った。日本にこんな良い雑誌があるとは今まで知らず、損をした気分になった。

私にとって新しい日本語表現や知らない熟語などたくさん仕入れることができる点でこれは素晴らしいと思う。ただ私の周りにいるような人はおそらくこのような表現は周りくどくて受け付けないだろう。。

 

Billie Eilishさんを特集している本号はとても今の自分にとって興味深かった。彼女は年下だが歳は近く、ただその間に明らかなボーダーを感じる。私はギリギリ20世紀少年であり、世紀末アフターな世代とは少し違う。完全に新しいわけではなく、つまり私は前の世代とのせめぎ合いを経験している‘事情がわかる都合の良い奴’だ。だから彼女の世代とは歳が近くても感覚は似ているようで違う。その点を踏まえて見ていった。

 

彼女の魅力は多くあるが、このユリイカに掲載されたインタビューで気に入ったものを箇条書きする

  1. 好きなものを着れば良いという態度
  2. 自分一人くらいいいやという連鎖が悪い世界を作るという見方
  3. 女性は笑顔でなければいけない雰囲気があるという彼女の気づき
  4. 自分の夢や目標を他人と共有したくないという意見

彼女の言う通り、‘そのとき’感じたあるいは考えたことであって、もちろん不変的ではないがちゃんと言葉で表すのは大切だと思う

 

インタビュー記事の後に複数の人によるビリーアイリッシュに対する寄稿が続くのだが田島ハルコさんのものはとても楽しめた。少し私の思春期と似ているところがあるようだ。少し引用させてもらう(p70より)

「もうすぐ就職だろ? 若いんだから死ぬ気で働けよ。絶対死なないから」と、若くして亡くなった近親者の葬儀で久々に会った恩師に言われ、やっとなにかがおかしいことに気づいた。

tomadさんによる寄稿のジャパニーズゲットーは簡潔にまとめられているがかなり重要な気づきだ

 

田丸まひるさんやs.h.i.さんそして吉田雅史さんなど(いずれも存じ上げなかった)が深くビリーアイリッシュを読み解いていて読み応えがあった。加えて水野しずさんによる寄稿の文章は失礼ながらクレイジーと表現されていいと思う。だか私はこのような文章を発表してもいいんだと自分の中で前例として見ている。私はなるべく自分の気持ち悪い文章を翻訳してから伝えたい。それには言葉選びで時間がかかるし手間がかかる(手で書いて見たりマインドマップでおこしたり)。

がこの文章は思考回路そのまま生データとして言語化したものに見える。これは好きだがやっぱり正しく伝える能力を付けたいと感じた。

 

さてこのユリイカのバックナンバーを見るとかなり面白い特集があり、さらに気になった人物等について検索して調べたが‘サブカル’の森は深く、また悪い影響を受けてしまいそう(オリジナリティが汚れる)なのでやめにした。

底無しの好奇心があるが最近は適度に手を止めることを覚えた。バランス感覚が付いたのだろう。

 

ちなみにこの次の号がVaporwave特集というのがタイムリーに‘エモい’

 

取り急ぎiPhoneからポストした